写真やスクショの表をExcelに変換する方法と、行と列が崩れるときの直しかた
紙の資料に載っている表、会議で配られた印刷物、先方から送られてきた表の画像。中身が見えているのに、打ち直さないと計算に使えない——という場面はよくあります。文字を読み取ること自体は、いまの機械ならかなりできます。それでも「エクセルに貼ったら列がずれていた」「1つのセルの中身が2つに割れていた」という話が絶えないのは、読み取りの後半、つまり行と列の組み立てのところでつまずくからです。ここでは、なぜ崩れるのか、撮るときに何をすれば減るのか、貼ったあと何を見比べるべきかを整理します。
表が崩れるのは、文字を読む処理と、枠を読む処理が別だから
画像から表を取り出す作業は、大きく2つに分かれます。1つは文字そのものを読むこと、もう1つは「どの文字が、どの行・どの列に属するか」を決めることです。読み取りがうまくいかないとき、問題は後者にあることが多くあります。文字は全部読めているのに、置き場所が1つずれる。結果として、貼ったあとの表が1列まるごとずれます。
とくに崩れやすいのは、罫線が無い表、セルの中で文字が2行に折り返されている表、縦方向に結合されたセルがある表の3つです。罫線が無ければ列の切れ目は文字の並びから推測するしかありませんし、折り返された行は「別の行」と見分けがつきません。
解像度が低いと、1つのセルに入るはずの値が2つに割れてしまうことがある、という指摘もあります(@IT「【Excel】画像からデータを取り込む3つの方法」)。つまり撮りかたの粗さが、文字の誤読だけでなく表の構造の崩れとして出てくるということです。
撮りかたで、結果の半分が決まる
実際にやってみると分かりますが、同じ表でも撮りかたで結果がはっきり変わります。効くのは4つです。真上から撮る(斜めだと列の幅が変わって切れ目を見誤ります)。紙全体ではなく表だけを画面いっぱいに入れる。影を作らない(自分の頭の影が表の上に落ちがちです)。ピントを合わせて、手ぶれを止める。
長い表は、1枚に詰め込むより、上半分と下半分に分けて2回読み取ったほうが結果が安定します。1枚あたりの文字が減るぶん、1文字あたりの画素が増えるからです。分けたあとは、貼ってから縦につなげば元に戻ります。
パソコンの画面にある表なら、写真よりスクリーンショットのほうが確実です。撮影による歪みも影も無く、文字の輪郭がそのまま残ります。PDFを開いて画面を撮る、というやりかたでも構いません。
Excel自身にも、画像から取り込む機能がある
Microsoftの公式ヘルプには「画像からデータを挿入する」という機能の案内があります。表が写った画像をExcelに読ませて、セルに取り込むというものです。使える版や端末は契約によって違うため、自分の環境で使えるかどうかは公式ヘルプで確かめてください。
手元のExcelにその機能が無い場合、選択肢は「打ち直す」か「別の道具で表にしてから貼る」のどちらかになります。このページの道具は後者です。読み取った表をその場で直してからコピーできるので、打ち直しよりは手が少なくて済みます。
どの方法を使うにせよ、読み取りは下書きです。最後に人が見比べる工程は省けません。
貼ったあと、必ず見比べる5か所
見るところは決まっています。①桁区切りのカンマが落ちていないか(1,200 が 1200 や 200 になっていないか)②単位や通貨記号(円・%・個)が消えていないか③0 と O、1 と l、7 と 1 のような紛らわしい文字④空欄のはずのセルに何かが入っていないか⑤合計の行が、自分で足した数と合うか。
⑤はとくに大事です。読み取りの機械は、合計を「それらしく」書いてしまうことがあります。この道具では、合計は画像に書かれているときだけそのまま写し、自分では計算しません。逆に言えば、写された合計が正しいという保証もありません。貼ったあとに表計算で足し直して、一致するかを見てください。
結合されたセルの扱いにも癖があります。縦につながっているセルは、この道具ではまたいでいる各行に同じ値を入れます。表計算に貼ったときに行がずれないためですが、元の見た目とは変わります。
この道具がやること
表が写った画像(PNG・JPEG・WebP、5MBまで)を選ぶと、行と列を保ったまま表にします。出てきた表はその場で直せて、消したい行は消せます。「Excel・スプレッドシートへコピー」を押すと、列が分かれた形でコピーされるので、そのまま貼れます。CSVでのコピーもできます。
読めなかったセルは空のままにして色を付け、推測で埋めません。読み取りに自信が無かったところは、表の下に挙げます。登録は要らず、無料です。1日に使える回数には上限があります。
画像は読み取りのために外部のAIへ送られますが、このサーバーには保存しません。読み取った表は、使っているブラウザの中にだけ残ります。共用のパソコンでは、使い終わったら「読み取った表を消す」を押してください。
よくある質問
- 写真の表をExcelに変換するのは無料でできますか?
- この道具は無料で、登録もありません。画像は5MBまでで、1日に使える回数には上限があります。Excel自身にも「画像からデータを挿入する」機能の案内がMicrosoftの公式ヘルプにありますが、使える版や端末は契約によって違います。
- 貼ったときに列がずれるのはなぜですか?
- 文字を読む処理と、行と列を組み立てる処理は別だからです。罫線の無い表、セル内で文字が折り返されている表、結合されたセルがある表で起きやすくなります。真上から、表だけを画面いっぱいに、影を作らずに撮ると減ります。
- どんな画像が使えますか?
- PNG・JPEG・WebPで、5MBまでです。スマホの写真は自動で縮めてから送ります。iPhoneのHEIC画像はそのままでは読めないので、スクリーンショットを撮るか、JPEGで書き出してからお使いください。
- 読み取った数字は正しいですか?
- 正しいかどうかは判定しません。読めなかったセルは空のままにして推測で埋めず、合計も自分では計算しませんが、誤読はゼロにはなりません。桁区切り・単位・0とOのような紛らわしい文字・合計の一致を、元の表と見比べてから使ってください。
- 画像はどこかに保存されますか?
- 読み取りのために外部のAIへ送られますが、このサーバーには保存しません。読み取った表は、使っているブラウザの中にだけ残ります。名前・住所・口座番号など残したくないものが写っている表は、その部分を隠してから使ってください。
↑ この道具を使う
このページは画像から表を取り出すときの一般的な考えかたを説明するものです。Excelの「画像からデータを挿入する」機能については、Microsoftの公式ヘルプ(support.microsoft.com)で対応する版と手順を確かめてください。読み取った数字が正しいかどうかは、この道具では判定しません。